ふるさとの情報満載「長門時事」の購読お申し込みはこちら http://www.nagatojiji.co.jp/koudoku.htm
坂本さんは、主に温泉街の景観づくりについて提言。ごみの収集場やエアコンの室外機が観光客の目につきやすい場所にあるが、これを見えにくい場所に移動したり、目隠しで覆うことを提案。また、各旅館で使っている散策用のゴム草履を下駄に変えることで「温泉街にカランコロンという下駄の音が鳴り響き、より風情が増すのでは」と話した。このほか、入浴客の安全確保や、大正・昭和のレトロな雰囲気を醸し出す温泉街の雰囲気を壊さないため、可能な範囲で湯町のメイン通りを車両進入禁止にすることも提言した。 清水さんは、俵山温泉のお土産品やキャラクターの作成を提案。俵山温泉を発見した とされる白猿″にちなみ、米俵を担いだユニークなキャラクター「まらきち」をデザイン。このキャラクターグッズを作ったり、温泉街に顔出しパネルを設置することで、観光客に俵山温泉の印象を残すことができるのでは−とアドバイスした。 このほか、3人共通で「観光総合案内所」の設置も提案。大羽山の里山ステーションに観光案内所の機能も持たせ、観光客を湯町に誘導する仕組みにすれば、日帰り客を宿泊のリピーター客にできるのではと提言した。 俵山地区では、都市住民が田舎暮らしを体験する新しい旅行形態「グリーンツーリズム」による地域活性化に取り組んでおり、その一環として平成17年から、国交省の「地域づくりインターン事業」の取り組みを実践している。同事業は、主に都市部で生まれ育った大学生を夏休み時期の一定期間、インターン生(体験調査員)として地元で受け入れ、農作業体験や民泊、地元住民と交流しながら、地域活性化や魅力づくりについて提言してもらう。昨年までに18人が俵山地区を訪問。これらの提言をもとに、安産祈願などで知られる同地区の「麻羅観菖」のご神体をモチーフにしたTシャツやクッキー、地区内の名所を掲載したまちづくりマップなどが実際に住民の手で制作された。 報告を聞いた、俵山地区発展促進協議会の藤野忠次郎会長は「あるものを生かすという視点で、非常に素晴らしい提言だった。これからみんなでまちづくりに精一杯頑張っていきたい」と話した。 (写真=俵山温泉の活性化について提言した坂本さん、飯塚さん、清水さん)
7月の豪雨災害で全線が不通となり、廃線の可能性も指摘されている1R美祢線の早期復旧と利用促進対策を検討するプロジェクト会議が、十七日長門市に設置された。二十四日までに断続的に三回の会合が開かれ、利用促進に向けた貝体的な対応策のまとめを急いでいる。県や沿線の美祢市、山陽小野田市とも連携し、来月上旬には、「JR美祢線復旧・利用促進協議会(仮称)」を開催する予定で、JR西日本などに対して早期復旧を強く要望していく。 プロジェクト会議は、阿野副市長を会長に市役所内の関係部課長ら十五名で組織。商工水産課商工係が事務局となってメンバーが提案した利用促進対策を受け付けているところ。先週末までに四十四件の提案が出ており、これを仕分けし、関係各課で内容を煮詰め、長門市としての具体的な提案にまとめていく。 県はもちろん美祢市や山陽小野田市でも同様のプロジェクト会議が設置され、それぞれで対応策を検討。来月上旬予定の初回の「復旧・利用促進協議会」に提案を持ち寄り、利用促進策を煮詰めていく。 JR美祢線は長門市駅と厚狭駅を結ぶ全四十六`の路線。高校生の通学など地元の重要な生活路線としての役割りを果たしている。また、山陽新幹線と長門市を直通で結ぶ唯一の公共交通機関とあって、長門地域への観光客誘致に必要不可欠な路線と位置づけられている。 7月中旬の大雨で沿線の厚狭川が氾濫。鉄橋(延長63b)が橋脚ごと流されたり、線路の盛り土が崩落するなど、大きな被害が出ていた。被災現場までの道路がなく工事資材の搬入が困難などとして、復旧の目途が立たず、JR西日本では完全に復旧するには一年以上かかる見通しを示している。 県では、今月初旬、JR西日本側に早期の完全復旧を緊急要望。技術的な連携を図り、備や河川改修などを実施する方針を伝えていた。この時、JR西日本側から「利用者が少ないため、廃止したい路線と位置づけている」と指摘があったことを、二井県知事が明らかにし、「廃線にならないためには地元の努力も必要。早期復旧への対策と利用促進対策を同時並行的にやることで、JR西日本の理解を得る努力をしなければならない」との姿勢を見せていた。 この方針に沿って県や長門市をはじめ沿線三市でプロジェクト会議が立ち上がり、三市を核にした「復旧・利用促進協議会」を組織することになった。 この動きの中で、JR西日本側は「廃線は考えていない」として、一二井知事の発言と食い違いを見せていることが八月中旬までに表面化した。が、長門市としては県の方針に沿って早期復旧を求めながら利用促進対策を具体化していく。長門鉄道部の木下孝司部長は「災害をきっかけに廃線はないと思う。早期に復旧するというのが大前提になっている」と話している。 (写真 橋脚が流れた第三厚狭川橋梁・厚保〜湯ノ峠間)