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キューバ音楽人気バンド『ソネス・デ・オリエンテ』リーダー 末永雄三さん(23期・昭和47年卒)
『輝き』第1回はキューバ音楽ソンを追求する人気バンド「ソネス・デ・オリエンテ」のリーダー末永雄三さん(高校29期)を紹介します。
自身が率いるバンドは、国内での演奏活動はもちろん、本場キューバでも高い評価を受ける本格派として人気を博しています。末永さんは本年度総会のゲストとして招かれ、トークとライブを披露します。題して「キューバ音楽〜ソンへの旅」。
 カリブ海の真珠ともいわれるキューバ共和国。人口は1115万人、本州の約半分の面積しかないこの小さな島国は、ルンバ・マンボ・チャチャチャ・ボレロ・ソンといったラテン音楽を代表するジャンルを数多く生み出した。それぞれの名前は聞いたことがあっても、ふだんの生活の中では、なかなか本場仕込の音を耳にする機会はない。今回はまさに絶好のチャンス。
 末永さんは「キューバ音楽はメロディックなヨーロッパの音楽性と、リズミックな西アフリカの音楽との出会いを中心に完成された混血音楽です。1900年のハイチ革命により、キューバに逃れてきたフランス人の農園主と黒人のお抱え楽師たち、奴隷制度廃止後にサトウキビ労働者として移民してきた労力たち(クーリー)の東洋的なメロディー等も、その混血の度合いをますます感じさせてくれます。歌のハーモニー、リズムのシンコペーションによるダンス音楽的な一面、絃楽器(トレス)の独特な音色など、意外と親しみやすいジャンルだと思います」と微笑みながらその魅力を語る。
 ソネス・デ・オリエンテが追求しているソンは、陽気でアップテンポながら染み入るように聴かせるエッセンスも含んでいる。言語はスペイン語だが、リードボーカル・マラカス担当の佐々木誠さんの前口上と、末永さん(トレス、ギター、クアトロ)、江田勇さん(ギター、セカンドボーカル)、香月さやかさん(バイオリン)、小泉哲夫さん(ベース)メンバーそれぞれの表情、奏でる音色により情景が手に取るように思い浮かぶ。知らず知らずのうちに想像力をかきたてられてしまう。
彼らの音に場内が華やぐ。その空間にいるだけで、Happyになれる―そんな不思議な力がある
 ソネス・デ・オリエンテが追求しているソンは、陽気でアップテンポながら染み入るように聴かせるエッセンスも含んでいる。言語はスペイン語だが、リードボーカル・マラカス担当の佐々木誠さんの前口上と、末永さん(トレス、ギター、クアトロ)、江田勇さん(ギター、セカンドボーカル)、香月さやかさん(バイオリン)、小泉哲夫さん(ベース)メンバーそれぞれの表情、奏でる音色により情景が手に取るように思い浮かぶ。知らず知らずのうちに想像力をかきたてられてしまう。
本場をも唸らせる実力派へと成長
 なぜ、末永さんはソンにとりつかれたのか? きっかけは1987年のキューバ旅行にまでさかのぼる。首都ハバナを訪れた際、野外劇場で「オルケスタレベ」という当時の人気サルサバンドのコンサートを鑑賞した。「2000人を超える黒人の若者が陽気に踊る中、片やステージ上に目をやると軍隊がカービン銃で警戒しているんですよ。若者が破目を外さないように監視しているんです。その軍人も銃を持ちながら踊っていたりして笑えました。時代性のもつ迫力、自由を求めて生きるパワーを感じさせる音楽の情景にガツンと心を奪われました」(末永さん)。
 結成から6年目を迎えた今では、都内を中心に年間60本のライブを行うほどに。同時に、本場キューバの有名イベントにも定期的に出演し現地のファンからも喝采を浴びる。ラテンティストのライブDVD『デリシャス・ラテン・タイム』ホームページでも「2001年〜2003年3月にサンティアゴ・デ・クーバで行われる本場のソンのフィエスティバル『フィエスティバル・デラ・トローバ・ペペ・サンチエス』に3年連続で参加している。現地でも熱狂的に支持され、そのライヴパフォーマンスはブエナビスタ・ソシャルクラブ出演のエリアデス・オチョアをして『日本人の彼らが表現力を発揮しているのを見て、我々地元のミュージシャンもプロとしての技量を一層みがいていかねばならない』といわしめた」と絶賛されている。
音の原点はキューバに、心の礎は長門にあり
 まさに縁は奇なもの味なもの。遠く離れた異国の音に魅せられた男が、同郷人の前でその音色を披露することになった。このオファーがきて以来、郷愁はいっそう募る。幼いころは自宅からほど近い深川港でバリ釣りに夢中になった。妙見山の祭りでは相撲大会の盛り上がりに胸が躍った。中学校ではバスケ部に入り、夕方遅くまで仲間たちと汗を流した。高校時代には友人たちとロックバンドを組んでベースを弾いていたことも……走馬灯のように思い出が巡る。
 「18歳で長門の地を離れてから、長い間やってきた音楽活動の集大成を、同窓生のみなさんに楽しんでいただけたらとはりきっています」と意気込みを語る末永さん。
 青き海、豊かな緑と文化に恵まれた長門の地で育くまれた魂(ソウル)と、灼熱の地キューバの情熱がブレンドされた明るく、楽しく、さわやかな音色が新しい総会を演出する。
 
時に陽気に、時にせつなく弦をつまびく。音自体もひとつの表情をもって放たれる

プロフィール
高校第23期。長門市東深川出身。1972年、同志社大学商学部入学。同大学卒業後、京都左京郵便局に勤務。1990年に上京。 高校時代から音楽に目覚め、ロックバンドを組んだこともあった。以来、ジャズやブルース他、あらゆるジャンルの音楽に触れる。15年前のキューバ旅行で伝 統楽器トレスに出会って以来、本場キューバを行き来しながら音色を探求する。現在、都内でトレス教室を開く。ニックネームは叔父さんを意味するTio(ティ オ)。
「三島由紀夫の自決直後、彼の作品について先生に討論を挑みました。耳にかかった時点で即アウト!というほど厳しい長髪禁止令に立ち向かおうと、友人たちと教室たてこもりを画策したことも」と笑顔で高校時代を振り返る。温和な外見とは異なり、根っからの情熱家。キューバ音楽との出会いは必然的だったのかも知れない。

語句解説:ソンとは??
「ソン」とは、現在世界的に市民権を得た音楽サ ルサ(広い意味でダンスも含む)のリズムの元と言われるキューバの伝統音楽の一つの形態で20世紀はじめごろにキューバ東部で生まれたといわれる。スペイ ン語では「音」(サウンド)のことも「ソン」と言う。ラテン音楽を語る上ではずせないリズムのルーツでもある。
サルサだけでなく今日人気があるあらゆるキューバ音楽のスタイルは、ソンから進化したり、そのテイストを取り入れてきたりしたものだといえる。
標準的なバンド編成は、ボンゴ、クラーベス、マラカスに、トレス(複弦3コースのキューバ独特のギター)、普通のギター、トランペット、ベース、それに歌が3人(他の楽器を兼任)というもの。
名画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」に登場する音楽も、ほとんどがソンである。
 (ソネス・デ・オリエンテ公式HPより引用)

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